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2020
01.06

【16話】絶倫軍人王は王女を過激に溺愛したい

毎日無料

作品詳細

 目が覚めたとき。ユーフェミナは自分がどこにいるのか、わからなかった。
 いつものヒビが入った灰色の天井ではないし、隣でドロシーがむにゃむにゃ寝言を言ったりしていない。
 精巧な幾何学模様の組木細工が目に入る。天蓋ベッドの天井だ。
 シフォンのスリーピングカーテンがゆらゆらと風にそよぎ、ユーフェミナの腕を掠めていく。
「ここは……どこ……?」
 ユーフェミナを現実に引き戻したのは、身じろいだ瞬間、両足の奥がツキンと痛んだからだ。
 下着一枚も身に着けておらず、裸のままシーツを被せられている状態だと気がつく。
 汗ばんでいた身体と、愛蜜と精液で汚された下肢は、綺麗に清められていた。
 誰が拭いてくれたのかは知らないが、それに気がつかないほど意識をなくしていたのだと知る。
 ゆっくり上体を起こすと、下腹の奥がズキズキと痛み、両足の奥からドロリとした何かが溢れ出てきた。ヴィクトルの達した証だ。
 頭がクラクラとし、うまく上体を起こせない。それでも朝やらなければならない仕事があることを思い出し、そろそろと這うようにしてベッドから下りる。
「ドロシーねえさんに迷惑をかけるわ。今朝は野菜が届く日……仕分けしないと」
 一週間に一度、新鮮な野菜や香草、ハーブ類が届けられ、それを料理ごとに分けるのはユーフェミナの仕事のひとつだ。
 窓に視線を向けると、開かれた窓ガラスの隙間から気持ちいい風が入り込んでくる。
 モスグリーンのスイカズラ模様のカーテンが揺れ、燦々とした陽光が差し込んでいた。
 キラキラと輝く太陽と、透き通るような青空が、ユーフェミナの目には眩しすぎる。
 裸の自分が情けなくて、何か羽織るものがないか部屋を伺う。どこにも何もなく、ベッドの上からリネンのシーツを引っ張り、自分の身体に巻きつけた。
 ソファの背を使って、よろよろと立ち上がる。
 秘所に何か挟まっているような感触と、太ももがガクガクとして力が入らない。腰も抜けたような状態で、うまく歩けなかった。
 そろそろと隣室への扉に向かって歩く。指を伸ばしてドアノブを掴もうとしたら、突然扉が開き鼻先を掠める。
「……きゃっ……」
「起きたのか。ユーフェミナ王女。ちょうどいい、朝食、いや昼食だ」
 急に開かれた扉に驚き、そのまま尻から床に座り込んでしまう。
 現れたのはヴィクトル。彼は清潔そうな白いシャツに、黒のトラウザーズという格好だ。
 シャツの胸元は大きく開襟し、逞しい胸板が見える。昨夜の情交を思い出し、ドクンとユーフェミナの胸が高鳴ってしまう。
(あ、あの胸に抱かれて……何回も突き上げられて……は、恥ずかしい……)
 身体を大きく動かした衝動で、再び太ももの内側にドロリとした精液が流れてくる。
 それが恥ずかしくて、慌てて垂れ下がるシーツをかき集め、自分の身を守るようにして巻きつける。
 その姿が滑稽なのか、ヴィクトルがシニカルに笑った。
「蓑虫みたいだな」
 何を言われようとも、抱かれた名残が太ももにこびりついているうちは、身を小さく縮ませるしかない。
 ヴィクトルは呆れた表情をすると、両手を差し出し、ユーフェミナの身体をシーツごと抱き上げる。
「やっ……下ろしてっ……」
「暴れるな。落っことすぞ」
「え……」
 背の高いヴィクトルに抱き上げられると、思いのほか高く感じてしまう。
 怖くなって彼の首にしがみつく。ヴィクトルは、逞しい腕でしっかりとユーフェミナを抱きしめたまま、隣の部屋へ向かった。
 なんの冗談なのか、ユーフェミナの無防備な首筋に唇をあててみたり、耳朶を食んだりしてくる。
 くすぐったくて首を竦めると、彼が真摯な口調で尋ねてきた。
「身体は辛くないか?」
 彼の低い声には甘さが含まれていた。昨夜の獣を思わせる激しさと荒々しさは、どこへ行ってしまったのか。
 ヴィクトルに腕の中にいると、昨夜の情交を明瞭に思い出してしまう。
 太くて長い肉棒に引き裂かれる痛み。辛さの中から生まれる焦れたような快楽。
 彼の肌に滲むしっとりとした汗。脳芯が焼けつくような激しい情交。
 蘇る恥ずかしい記憶に、下腹の奥がキュンと軋んだ。すると両足の間から、情交の名残が流れてしまいそうになる。
 恥ずかしくて彼の首にしがみついた。その態度をどう捉えたのか、彼が喉を震わせ笑う。
「物足りなかったのか? 安心しろ。昨夜はそなたの身体を慮って控えめにしたからな。次はもっと長く苛んでやろう。楽しみにするがいい」
 あの激しさで、ユーフェミナの身体を気遣ったというのか。
 冗談ではない。彼の過激すぎる情交は、ユーフェミナには強すぎる。
「ち、違います……私は……ぁっ……ん、いやぁ……んっ……」
 ヴィクトルが、ユーフェミナの乳房をシーツ越しに揉んでくる。尖りだした乳首を指でつままれたら、再び身体に熱が籠もってしまう。
「違わん。そなたは淫乱だから、今夜も楽しめそうだ」
 辱める言葉に、ユーフェミナは羞恥で顔を真っ赤にさせる。
 早く下ろしてほしい。床に置かれてもいいから彼と距離を取りたかった。
 だが彼は隣室のリビングまでユーフェミナを運んだ。

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