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【36話】氷姫を蕩かす熱愛~侯爵様の優しいキス~

作品詳細

 恥ずかしさからうつむくが、ウォルトはそれを追いかけるように前屈みになって、彼女のこめかみや額、頭頂にまでちゅっ、ちゅっと軽い口づけを繰り返していく。
 首をすくめて受け止めていたフィオーナだが、ウォルトの指先が背のくぼみをつぅっと下から撫で上げてきたのを感じた瞬間「ひぁっ……」と声が漏れてしまった。
「すっかり敏感になったね、フィオーナ」
「……ウ、ウォルト様の、せいです」
 羞恥を誤魔化すために精一杯突っぱねると、ウォルトは声を立てて笑って、再びフィオーナをぎゅっと抱きしめてきた。
「ウォルト様?」
「よかった。こうやって軽口も叩けるようになって。この屋敷にきた頃の君は、怒られるのを恐れて、どんな質問に答えるのもとても慎重になっていた」
「あ……」
「それが、こうやって可愛らしく拗ねてくれるようになったんだ。本当によかった……」
 重度の病に冒されていたひとが回復したのを喜ぶような口調に、フィオーナの胸も熱くなる。フィオーナがここまで感情を取り戻すことができるようになったのは、間違いなくウォルトとこの屋敷に仕える人々のおかげだ。
 フィオーナもウォルトの背にぎゅっと腕を回して、つま先立ちになる。感謝の思いを込めて彼の唇に口づけると、ウォルトはわずかに目を見開いた。
「フィオーナ――」
 わずかに潤んだ瞳を瞬かせて、ウォルトは妻の頬を愛おしげに撫でる。
 そして身をかがめると、彼女の膝裏に手をかけ、細い身体をひょいと横向きに抱え上げた。
「ウ、ウォルト様っ、降ろして……っ。自分で歩けます。重いでしょう?」
「重い? 面白い冗談だな。君は羽が生えているみたいに軽いよ、フィオーナ」
 焦るフィオーナに明るく笑って、ウォルトは壊れ物を扱うように、彼女を寝台にそっと降ろした。
 そして靴をぽいぽい脱ぎ捨てながら上着も脱いで、襟元を緩めながら寝台に上がってくる。
 それを見ているだけで頬を赤らめていたフィオーナは、自分も恥ずかしい下着姿でいることを思い出し、思わず胸元を両手で覆った。
「せっかくだからよく見せて」
 覆い被さってきたウォルトにあっさり腕をよけられて、フィオーナはあわあわする。
「あ、だ、駄目です、見ないで……」
「恥ずかしい?」
「聞かないで……!」
 ぎゅっと目をつむったフィオーナにウォルトはまた笑って、彼女の鼻先に軽くキスした。
「こういう格好もよく似合うよ。まったく、メイドたちはいつの間にこんなものを用意したのか……」
「……メ、メイドたちは、その、たぶん、よかれと思って用意したのだと思うので、どうかお叱りは……」
「ああ、叱るんじゃないよ。むしろよくやったと、特別手当を出そうか考えていたところ」
 あっけらかんと答えられて、フィオーナは思わず呆然とする。おかげで間抜け面をさらしていたらしく、ウォルトにこれまでで一番笑われてしまった。
「……もう! ウォルト様ったら」
「そうやって目をつり上げて怒る君も可愛い」
「ウォルト様!」
 ぷっと膨れたフィオーナは、知らないとばかりに身体ごとそっぽを向く。
 だがウォルトの手が身体の下に入り込んで、胸の膨らみを持ち上げるようにふれてきた。
「んっ……」
「怒らせたのならごめん。でも、怒った顔も可愛いのは本当だよ」
「……ウォルト様……」
「どんな顔をしていたって、君が君である限り、僕は君に首ったけなんだから」
「……ふぁっ……」
 薄い布越しに乳首を親指でくりっと押されて、たちまちそこが凝ってくる。
 たまらず身をよじると、剥き出しの肩に口づけられた。柔らかな唇の感触と同時に、温かな吐息も感じて、肌が一気に熱を持つ。
「ん、あ……、やぁ……」
「背中も綺麗だ」
 さりげなくうつ伏せにされて、肩から肩甲骨のあたりまで、つぅと舌を這わせられる。
 髪を掻き上げられ、露わになったうなじにキスされると、腰のあたりが怪しくざわついて妙な声が漏れそうになった。そんなところまで感じるなんて……
「これ、ここを解けば脱げるのかな……?」
「や、ぁ、だめ……あっ……」
 止める間もなく、胸の下で結ばれていたリボンを解かれ、薄い下着が一気に緩む。肩紐を落とされ、腕から引き抜かれれば、身につけているのはガーターベルトと薄い絹靴下のみだ。
 ともすれば裸よりも淫らな格好に、顔がかっかと火照ってくる。
 身体の下に忍び込んだウォルトの手が乳房を揉み、唇が露わになった背中をたどっていくのを感じればなおさらだった。
「あ、あ、……ウォルト、さま、そんな……っ」
 指先で乳首をくりくりといじられ、むずがゆさとまぎれもない愉悦に腰の奥が熱くなる。
 そんな中で背中を舐められ、時折きつく吸いついて痕を残されるのだ。
 羞恥はもちろんのこと、背後からふれられていることにより、なにをされるかわからないという不安が――なぜか興奮となって、身体をどんどん昂ぶらせていってしまう。
「あぁっ……」
 やがてウォルトの唇が腰を越え、まろやかなお尻に到達して、フィオーナは目の前が真っ赤になるほど恥ずかしくなった。これまでふれられたことはあれど、真正面から見られたことがないところを見られていると思うと、心臓が壊れそうなほどドキドキしてくる。
「ここにもキスしていい……?」
「だ、だめ……、あっ……」
 駄目と言ったのに、ウォルトは聞き入れず、真っ白なお尻の丸みに唇を押し当ててくる。
 おまけにペロッと舐められて、フィオーナはたまらなくなって大きく身をよじった。
「……ッ、も、もうだめです、見ないで……!」
「可愛いお尻だったのに」
 割と本気で残念がられて、フィオーナは思わずウォルトを睨んでしまう。潤んだ瞳でそうしたところで、なんの効果も得られないが。
「そのぶん、こっちを可愛がればいいだけの話だけど」
「あっ」
 胸の膨らみをかすめるように撫でられて、フィオーナはまた赤くなる。止める間もなく仰向けにされて、ウォルトがそこに顔を伏せてきた。
「んっ……!」
 すっかり勃ち上がった左の乳首に優しくキスされて、全身がぴくんっと跳ねてしまう。ウォルトは笑みを深めて、乳輪ごと乳首をそっと口腔に含んだ。
「ふぁっ……」
 ぬるついた舌でねっとりと舐められ、軽く吸われただけで、腰が浮き上がるほど感じてしまう。同時にヒクつく蜜口から愛液がとろりとこぼれる感覚もあった。

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