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【21話】イケニエ王子に甘く溺愛されて、呪いの魔女は戸惑い中!

作品詳細

 けれども、それでも、この行為はいけないことだと本能が理解している。
 なぜなら……リリィはいずれ、レオニートの記憶を消して、彼を国に帰さなくてはいけないから。
 レオニートの優しさや気遣い、そして温もり。
 彼を知れば知るほど、危機感が募る。彼が傍にいることに慣れてはいけないと、頭の中で警鐘が鳴り響く。
 だが、レオニートはそんなリリィの不安を食べ尽くすかのように、大きく口を開けて唇を重ねた。
「ん……っ」
 両手を合わせて、きつく握りしめて。
「リリィ、そんな顔をしないでください」
 儚い笑みを浮かべて、優しく言う。
「何も考えないで。難しいことは忘れて。今はただ……この時を愉しんでください」
 ズルズルッと楔が抜かれる。隘路を削られる快感に、リリィの身体はびくりと跳ねた。
「私はあなたのものですよ、リリィ。どうか私を……貪ってください」
 ぐちゅっ。
「あぁああっ!」
 勢いよく杭を穿たれ、リリィは声を上げて背中を反らせる。
 ぎゅっと両手を握り合ったまま、レオニートは何度も腰を引いては膣奥に向かって貫いた。
「はっ、はっ、は……ぁっ、れお……っ」
 はしたなく舌を出しながら喘ぐ。快感が強すぎて視界は霞み、頭の中はからっぽになってしまう。
 ぱんっ、ぬちゅっ、ぐちゅ。
 性器が交わる淫靡な音。それは絶え間なく響いて、リリィの無垢な身体に官能が刻まれる。
「ダメ、ェ……っ! きもち……い……からっ、だめぇ!」
「拒まないで。ああ、リリィ……」
 一際深く楔を打ち込み、最奥でぐりぐりと先端を擦らせて、レオニートは甘やかに呟く。
「口では否定していても、あなたの中は私を捕らえて放さない。なんて可愛い人だ」
 ふ、と口の端を上げたレオニートの笑みは、壮絶なほどに美しい。
「ほら、こんなにも締め付けてくれている。あなたにすべて食べられてしまいそうです」
「ちが……っ、これは、私の、意思、じゃ」
「私を食べて。食べ尽くして。可愛い私のリリィ」
 ちゅく、と唇を重ねた。それはすぐさま深いものに変わって、舌と舌が淫らにまぐわう。そんな深くいやらしい口づけを交わしながら、レオニートは鋭く腰を引き、力強く穿った。
「んんーっ! ん、っ、ふぁ……ンン!」
 嬌声を上げようとしても、激しい口づけがそれを許してくれない。
 レオニートの抽挿は容赦なく繰り返されて、硬い杭の先端は無慈悲に隘路を抉り、擦り上げる。
 それは暴力的でありながらも蕩けそうなほどの快感であり、抗えない官能だ。
 まるで身体がそれを求めていたように。
 リリィの身体は今、レオニートを求めている。膣奥はぎゅっぎゅっと彼のものを包み込み、何かを求めるように強く締め付けた。
「は、はっ、は……リリィ」
 激しい腰の抽挿に、レオニートの表情も余裕がないものに変わっている。
 額に伝う汗。交わる先走りと愛蜜。
 ぐちゅっ、くちゅ。ぬちゅっ。
 絶え間ない水音。唇を重ねたまま吐息を交換し合って、何度も繰り返された抽挿はやがて強く――強く、奥まで貫かれる。
「あぁあああっ!」
 頂点に達した快感は、まるで稲妻のよう。
 リリィの思考を白い閃光が染め上げる。何も考えられなくなって、気持ちがいいと、それだけになって。
 レオニートという目の前の男性がたまらなく愛しくなる。
 離れたくない。傍にいてほしい。
 それはあまりに切ない感情だった。寂しさがさざなみのように押し寄せてくる。
「リリィ……っ」
 遅れた形で、レオニートが強くリリィを抱きしめる。
 彼もまた、果てたのだろう。
 どくどくと、膣奥に注がれる激情は、灼熱のような熱さを孕んでいた。
 快感によって降りた子宮口が、ぱくぱくと口を開け、嬉しそうに精を飲み込み始める。
(ああ――私、レオニートを……食べているんだわ)
 リリィは、そんなことをぼんやり思った。
 レオニートは果てた快感の余韻を味わっているのか、リリィを抱きしめたまま微動だにしない。
 ただ、一言。
「……離れませんよ」
 リリィに聞こえるか聞こえないかという程のか細い声で、呟く。
 それは、夕闇のように薄暗く、感情の闇を露呈させたような低い声色だった。

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