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2020
01.03

【15話】クールで口下手な専務の溺愛プロポーズ

毎日無料

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 乳房を揺すられながら、成美は無意識に足を開き腰を突き上げるように動かしていた。前側が短くなっているフィッシュテールのスカートが捲り上がる。
「君がいやらしく腰を揺らすから、もう濡れた下着が見えそうだ」
「やぁ……言わないで」
 自分の身体じゃないみたいに自由が利かない。こんなに乱れたくなんてないのに、摘ままれた乳首は硬くしこり、下着はねっとりと粘着性のある愛液で濡れていく。
 両手のひらで乳房が包まれて、コリコリと乳首が捏ねられる。
(お風呂で洗ってる時も、こんな風になったことなんてないのに……っ)
 どうして東馬に触れられるとおかしくなってしまうのだろう。もっと触れて欲しくて際限なく求めてしまう。
 乳房を揉まれるだけで、あらぬ場所がジンジンと疼いて堪らないのだ。きっとそのことに東馬も気づいている。
 成美とて経験がないと言っても知識がないわけではない。男女の性行為がどういったものなのか漠然と理解はしているつもりだ。
 けれど、東馬はいたずらに触れるだけで、それ以上のことはしてこない。もう触れられるのは三度目なのに。
(私に魅力がないから……?)
 違う……こんな風に触れられることを望んでなんていない。いつか好きな人と──そう思っていたのに。
(好きな人なの? 専務が──?)
 嘘、そんなのあり得ない──と成美は首を振った。
 二日前まではただの上司だった。
 仕事ぶりに尊敬はする。けれども好きなどと考えたことはなかった。
 嫌味っぽいし、意地悪ばかりしてくる男だ。放っておけないところはある。見惚れてしまうこともある。
 でも──。
 ふとそこまで考えて、いつも自分の頭の中には東馬の姿があったことに気づいた。
 怒られるし嫌味ばかりなのに、仕事で認められたくて、いつだって東馬の助けになりたいと思っていた。
 無理してばかりで、寝不足なこともしょっちゅうだ。そんな東馬が気がかりで、怒られるとわかっていても心配せずにはいられなかった。
 防犯ブザーなんて鳴らせるはずがなかった。
 好きな人に触れられて、喜ばない女などいない。
「何を考えている? 集中できてないな」
 背後から首に口づけられてビクンと身体が跳ねる。勃ち上がった乳首が強く摘ままれて、ピリッと痛みが走った。
 強い快感に成美の目から涙がこぼれ落ちると、耳元で東馬の嘆息が聞こえた。
(呆れられた……?)
「昼間疲れさせ過ぎたか? とりあえず今日は食事にしよう」
 胸元から呆気なく手が抜かれて、捲り上がったスカートを直された。
(私に魅力がないから……私のことが好きじゃないから、最後までしないのかな)
 昼間東馬の瞳を見て、もしかしたら成美に欲情してくれているのかもと思ったのに。勘違いだったのかもしれない。
「……してやるって言ったくせに。専務のバカ」
「バカとはなんだ」
 驚き動揺した東馬の顔。
 いつもそんな風に人間らしく感情をあらわにしてくれていたら、東馬の気持ちも少しはわかったかもしれないのに。
 上司への暴言と取られかねなかったが、心の中いっぱいに溜まった想いはすでに溢れていて言葉にしないと収まらなかった。

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