【7話】国王陛下の寵愛蜜戯~獰猛な独占欲~

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「ナディアの肌、手に吸いついてくるみたいだ」
「え……あ、汗かいてるのかな」
「汗ばんだ感じはしないけど……すごく熱い」
 確かに熱い。
 長い息を吐いたナディアの手を引き、ミランダはベッドに腰を下ろした。
 背中に添えられた彼女の手が、ゆっくり上下に動いている。ナディアはその感触にうっとりしはじめていた。なんだか気持ちがいいのだ。胸の奥に、疼くような締めつけが生まれている。
 衣擦れの音が聞こえ、同時に強く引き寄せられた。
「ミランダさん……?」
 ミランダの腕がナディアを縛りつけている――彼女に抱きしめられる状況に気づいて、ナディアは身を強張らせた。ぼんやりと彼女の手指を楽しんでいたことに気がつき、いまさらながら驚いていた。
「ずっとこうしたかった」
 艶のある声に、ナディアは身体の力を抜いていった。
 抱きしめられ、それがいやではない。
 そのことを口に出すことはできなかった。
「こ……こんなことは……」
 こぼれ出ていったのは、ちいさくふるえた声だった。
「いけない?」
 ミランダの腕の力が強くなる。彼女からはやわらかく温かい香りがしていた。目を閉じてそれを楽しみたくなる。胸が高鳴っていて、ミランダはどうなのだろうかと、そればかりが気になりはじめていた。
「だって、こ……これって、恋人同士が……」
 抗う言葉が続くのに、ナディアはミランダの胸にほおを預けていた。クッションのような気持ちのいい感触がする。
「ナディアと恋人になれないかな」
「私たちは……」
 ミランダの指にあごをとらえられ、上向かせられた。
 それがどういう意図なのか、おたがいの視線が絡むと即座に理解できる。
 ミランダの顔が近づいてきて、ナディアは素直に目を閉じていた。
 くちびるや鼻梁に、ミランダのそれが重なる。
 はじめてのくちづけに、ナディアは陶然とさせられた。
 くちびるを割るミランダの舌は、淫靡な動きでナディアの舌を翻弄した。くまなく舌を検分され、ナディアは滑らかな赤いドレスをつかむ。
「……っ、ん、……っう」
 切れ切れのナディアの声は、舌先で混じり合う唾液の音に紛れて消えていった。
 ミランダの腕のなかでくちびるを奪われ、ナディアの身体はゆっくりと横倒しにされていく。
 ベッドに身体をのばしたナディアは、両膝を強くあわせ、足を閉じていった。執拗なくちづけを受け、身体の奥が熱くなっている。ひざに力を入れていると、それを薄めることができる気がした。
「……ぅ、っん……、あ……」
 くちびるが離れ、ナディアは自然とベッドに身を投げ出していた。
 覆い被さっていたミランダが、ナディアの履いている室内履きを脱がせている。
「……いけない子だ。拒む素振り見せて、こんなに素敵なキスをするんだから」
 涙の浮いた目尻を、ミランダの指がぬぐった。
 顔を近づけてきたミランダにくちびるをついばまれ、ナディアはされるがままにもてあそばれていた。胸が苦しく、ちくちくと痛んでいる。
 いけない、と制止する声が耳の奥で聞こえた気がした。
 ――こんなこと、男女の恋人だけが許されることなのに。
 女性ばかりの客人が集うサロンにいるのだ、ナディアは様々な色恋沙汰を耳にはさんでいる。
 ――そこで語られていたようなことを、自分がミランダとするなんて。
 くちびるに受ける刺激に痺れるナディアの耳は、衣擦れの音を拾っていた。
 目を開くと、ミランダが離れていっている。
 ベッドに膝立ちになったミランダの手元は、するすると自分の着衣を解いていっていた。
「だ、駄目……ミランダさん」
 それ以上の言葉が続かない。
 ナディアは自分の胸に期待が花開いていることを自覚していた。
 ミランダにふれたい。
 それがいまなら――叶ってしまう。
「これからはミランダじゃなく、セフェリノって呼んでほしい」
「セフェ……リノ?」
「ふたりだけの秘密を、たくさん共有していこうよ」
 肌を露わにしたミランダを前に、ナディアは思考停止していた。
 ナディアの着替えたドレスもまた肌が露わになっているもので、おたがいの素肌が密着するのはたやすい。
「え……っ、え……?」
 のしかかってくるミランダの肌は熱いほどだ。
「あ、ぅ……っ、やめ、まって……っ」
「……待たないよ」
 ふれ合い、ミランダの体重をかけられたナディアの乳房は、ふたりの間で潰れ挟まれていた。
 見下ろした視界、そこにミランダの乳房はなかった。
 なだらかな隆起はあるものの、筋肉質で平らな眺めだったのだ。
「ミ……ミランダさん……?」
 どういうことなのか、頭が混乱している。
「ミランダじゃなくて、セフェリノだって」
 艶やかな笑顔も、心地よい響きの声も変わっていない。
 だがミランダ――セフェリノの身体は、どう見ても男性のものだった。
 むき出しになった上半身の筋肉は重たげで、のしかかられたナディアは身動きが取れなくなっていた。
「ま、待って! ま……」
 つないだ両手でナディアをシーツに縫い止め、セフェリノは幾重にもなるくちづけを降らせてきた。
 ひたいやほお、くちびる、うなじ――どの部分も彼についばまれるだけで、ナディアの腰に重く甘い感覚がもたらされる。
「や、やめて……っ、あ……ぅんっ」
 時折皮膚を軽く噛まれる。それさえも甘く、ナディアはやはりひざを強く閉じて呼吸を荒げていた。
 片手が解放されたが、ナディアが抵抗をこころみる余裕はなかった。
「だ、めぇ……っ」
 きつく閉じていたはずの太腿を割り、セフェリノの手は秘すべき場所をまさぐってきた。
「い、や……ぁあ……っ、あ……っ」
「……潤ってる。うれしいよ」
 大きな手指が、ナディアの淫裂に滑りこんでいく。内側で秘肉をまさぐられ、ナディアは取り乱した声を上げていた。
「っあ、ぁあ……っ、や、だめっ、だ……だめぇっ」

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