【33話】強引御曹司に注がれる溺愛の味

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「あ……っ……」
 蒼真の指が肌に少し触れただけで、涼子の体がびくびくと震えた。
「パブロフの犬状態だな」
「う……」
「これを飲めば俺に抱かれる。最高に気持ちよくなる。見ただけで体が熱くなっているんだろう? わかるよ、俺には」
「そんなこと、ない」
「嘘はよくないな」
 蒼真のこの声に涼子は弱かった。つい従いたくなる低く甘い声。でも今夜は……素直に従うのを悔しく感じた。お茶を飲めば彼に抱かれる、というのは擦りこまれているかもしれないが、感じてしまうのは、本当はお茶のせいではないのだから。
「これは……蒼真のせいだから。こんなに感じさせるから、そのお茶に効果があるように思うだけ、なの」
「あくまでも自分のイキやすい体質のせいじゃない、俺のせいってわけか」
「っ!」
 クスッと笑われてしまい、涼子の頬が一気に熱くなる。
「まぁ、お茶のせいじゃなくて俺が感じさせてるんなら、そっちのほうが嬉しいけどな」
 蒼真は涼子の体を自分の方へ向かせ、自身のあぐらの上に涼子を乗せた。そしていつもの長く甘ったるいキスを堪能したあと、涼子の胸を揉みしだいた。
「んっ」
「このまま涼子のナカに挿入りたい」
 すでに大きくなっているモノを涼子の濡れるそこへ、ぐいぐいとこすりつけられた。気を抜いたら避妊していない状態の彼のモノが挿入してしまいそうだ。
「赤ちゃん、できちゃう、からっ……んんっ」
 優しく乳首を噛まれて、体が後ろへのけぞる。涼子の体も、蒼真のたくましいソレを欲しがっているのだが、少しの理性でどうにか堰き止めている状態だった。
「そんなに困る?」
「だって、私にあなたの、赤ちゃんできたら……困るでしょう?」
 涼子は、昨日会社でこっそり聞いてしまった噂話を思い出していた。蒼真に決まった人がいるのなら、自分は妨げになるだけだ。そして彼の婚約者に恨まれ、また会社を逃げるように辞めるのだろう……。
「俺は大歓迎だが」
「……嘘」
 噂話を聞いた時と同じように、涼子の胸にモヤモヤしたものが広がり始める。
 蒼真の婚約者に恨まれ、会社を辞める。前と同じパターンだ。違うのは、涼子が蒼真に恋をしていないこと。だから蒼真に婚約者がいるのなら離れればいい。関係は終了。それでいいはずなのに、心の中は別の思いでいっぱいになっている。
「嘘かどうか、試そうか」
「じゃあ、試して」
「いいのか?」
 蒼真は顔を上げて涼子に問いかけたが、次の瞬間、首を横に振った。
「いや、やめておこう。涼子の気持ちが優先だ。ごめん、無理言って」
 困るのは涼子も同じなのに、蒼真をもどかしく思ってしまう自分がいる。そんな気持ちを振り払うように、涼子は彼としっかり視線を合わせ、冷静な声を出した。
「蒼真も、自分の気持ちを大事にしたほうがいいと思う。会社の跡継ぎということは、そろそろ結婚のお話も出ているでしょう? そんな時に私と一緒にいるのはよくないと思うし――」
「俺に結婚する気はない」
 バスルームに冷たい声が響いた。

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